HOME 言葉の意味 「破天荒」の正しい意味は? 「破天荒」の正しい意味は? やっぱり破天荒 (ページ下部にオマケ漫画があります) (結論) 「破天荒」の正しい意味は、今まで誰も成し得なかったことを達成するという意。 荒々しく、大胆で豪快な様、という意味ではない。 「破天荒」は大胆で豪快な様、という意味ではない 「破天荒」の意味は、荒々しく、大胆で豪快な様、という意味ではありません。 これは、誤用です。 正しい意味は、今まで誰も成し得なかったことを達成するという意味です。 以下の辞書の引用にもあるように、「前代未聞」「未曾有」と同じ意味の言葉です。 は‐てんこう【破天荒】 [名・形動]前人のなしえなかったことを初めてすること。また、そのさま。前代未聞。未曽有 (みぞう) 。「破天荒の試み」「破天荒な大事業」 [補説]「天荒」は未開の荒れ地の意。唐の時代、官吏登用試験の合格者が1名も出なかった荊州は人々から「天荒」といわれていたが、劉蛻 (りゅうぜい) が初めて合格して「天荒を破った」といわれたという、「唐摭言」「北夢瑣言」の故事から。 デジタル大辞泉(小学館) goo辞書より引用 文字通りだけど文字通りじゃない? 実は、本来の意味も誤った意味も「破天荒」の字面から読み取れてしまうのです。 ややこしいですが、本来の意味の成り立ちを一度知ってしまえば、誤用することはなくなるのではないでしょうか。 「破天荒」という言葉は、引用の補足にもあるように、故事に由来をもつ言葉です。 「天荒」という最悪の状況、前例がない状況を突「破」する、すなわち「破天荒」となるわけです。 さらにこの「今まで誰も成し得なかったことを達成する」という意味から転じて、「未曾有」「前代未聞」という意味も派生してきました。 「破天荒」の正しい意味はまさに文字の示す通りだといえますよね。 ですが同様に「破天荒」の誤った意味もその文字から連想されるものと考えられるのです。 皆さんは「破」や「荒」という文字にどのようなイメージを持ちますか? やはり、荒々しくて、乱暴で、豪快さや大胆さを連想する方が多いのではないでしょうか。 確かに「荒涼」や「破壊」など、その文字のイメージがそのまま単語の意味に直結するものも少なくありません。 だからこそ決めつけや先入観で意味を捉え違えてしまうわけですね。 「破天荒」の意味は、成り立ちと関連付けて覚えてしまいましょう。 実は誤用している人のほうが多い 文化庁が16歳以上を対象に行い、発表した平成20年度「国語に関する世論調査」では、60歳以上の年代を除いた全ての年代において、おおよそ7割以上8割以下の人が「破天荒」は「豪快で大胆な様」と誤認しているという調査結果が明らかになりました。 一方、意味を正しく理解している人は、全体の約15%ほどとなっています。 間違った言葉の使い方や、間違った漢字の読みなどが、長い時間を経て広く使われるようになってしまったことで、本来は誤りであったにもかかわらず、正しいと認められる例もないわけではありません。 ですが、認められる日を待っていても埒が明きませんね。 「破天荒」に関していえば正しい意味と誤った意味では180度異なるニュアンスをもっていますから、コミュニケーションの中ですれ違いが生じる可能性も考えられます。 自分は正しい意味で誉め言葉として使ったのに相手はけなされているように感じる、という場合もひょっとしたらあるかもしれません。 そんな場面に出くわした時に、相手に正しい意味を教えるべきかの判断は非常に難しいものです。 そういう時は、言葉を言い換えるのも一つの手。 「破天荒」を言い換えるなら「前代未聞」や「パイオニア」や「先駆け」などです。 言葉を正しい意味で使うことに加えて同義語を多く知ることで、きっとコミュニケーションもよりよいものになっていくのではないでしょうか。
(結論)
「破天荒」の正しい意味は、今まで誰も成し得なかったことを達成するという意。
荒々しく、大胆で豪快な様、という意味ではない。
「破天荒」は大胆で豪快な様、という意味ではない
「破天荒」の意味は、荒々しく、大胆で豪快な様、という意味ではありません。
これは、誤用です。
正しい意味は、今まで誰も成し得なかったことを達成するという意味です。
以下の辞書の引用にもあるように、「前代未聞」「未曾有」と同じ意味の言葉です。
goo辞書より引用
文字通りだけど文字通りじゃない?
実は、本来の意味も誤った意味も「破天荒」の字面から読み取れてしまうのです。
ややこしいですが、本来の意味の成り立ちを一度知ってしまえば、誤用することはなくなるのではないでしょうか。
「破天荒」という言葉は、引用の補足にもあるように、故事に由来をもつ言葉です。
「天荒」という最悪の状況、前例がない状況を突「破」する、すなわち「破天荒」となるわけです。
さらにこの「今まで誰も成し得なかったことを達成する」という意味から転じて、「未曾有」「前代未聞」という意味も派生してきました。
「破天荒」の正しい意味はまさに文字の示す通りだといえますよね。
ですが同様に「破天荒」の誤った意味もその文字から連想されるものと考えられるのです。
皆さんは「破」や「荒」という文字にどのようなイメージを持ちますか?
やはり、荒々しくて、乱暴で、豪快さや大胆さを連想する方が多いのではないでしょうか。
確かに「荒涼」や「破壊」など、その文字のイメージがそのまま単語の意味に直結するものも少なくありません。
だからこそ決めつけや先入観で意味を捉え違えてしまうわけですね。
「破天荒」の意味は、成り立ちと関連付けて覚えてしまいましょう。
実は誤用している人のほうが多い
文化庁が16歳以上を対象に行い、発表した平成20年度「国語に関する世論調査」では、60歳以上の年代を除いた全ての年代において、おおよそ7割以上8割以下の人が「破天荒」は「豪快で大胆な様」と誤認しているという調査結果が明らかになりました。
一方、意味を正しく理解している人は、全体の約15%ほどとなっています。
間違った言葉の使い方や、間違った漢字の読みなどが、長い時間を経て広く使われるようになってしまったことで、本来は誤りであったにもかかわらず、正しいと認められる例もないわけではありません。
ですが、認められる日を待っていても埒が明きませんね。
「破天荒」に関していえば正しい意味と誤った意味では180度異なるニュアンスをもっていますから、コミュニケーションの中ですれ違いが生じる可能性も考えられます。
自分は正しい意味で誉め言葉として使ったのに相手はけなされているように感じる、という場合もひょっとしたらあるかもしれません。
そんな場面に出くわした時に、相手に正しい意味を教えるべきかの判断は非常に難しいものです。
そういう時は、言葉を言い換えるのも一つの手。
「破天荒」を言い換えるなら「前代未聞」や「パイオニア」や「先駆け」などです。
言葉を正しい意味で使うことに加えて同義語を多く知ることで、きっとコミュニケーションもよりよいものになっていくのではないでしょうか。