HOME 言葉の意味 「気が置けない」の正しい意味は? 「気が置けない」の正しい意味は? 置ける? 置けない? (ページ下部にオマケ漫画があります) (結論) 「気が置けない」は「相手に気配りや遠慮をしなくてよいこと」という意味。 「相手に気配りや遠慮をしなくてはならないこと」という意味ではない。 「気が置けない」友人には遠慮が必要? 不必要? 「この人は気が置けない友人です」といったフレーズを、一度は耳にしたことがあると思います。 「気が置けない」友人というと、遠慮する必要がある人なのか遠慮する必要がない人なのか、どちらなのか分からなくなることって、ありませんか? 「気が置けない」は、気配りや遠慮する必要がないほど親しい間柄を表すときに使われる言葉なのです。 真逆の意味で使っていた!という人もいるのではないでしょうか。 この機会に、正しい意味を確認してみましょう。 気(き)が置(お)け◦ない 遠慮したり気をつかったりする必要がなく、心から打ち解けることができる。「―◦ない間柄」 デジタル大辞泉(小学館) goo辞書より引用 「気が置けない」を真逆の意味で誤用している人、多数! 「気が置けない」は、「相手に気配りや遠慮をしなくてよいこと」という意味ですが、全く逆の意味で誤用してしまっている人が多くいるようです。 文化庁が平成18年度に16歳以上を対象に行った「国語に関する世論調査」で、「気が置けない」の意味に関する調査が行われました。 なんと、60歳以上の年代以外の全ての年代で、「気が置けない」という言葉を誤用している人の割合が、正しく理解している人の割合を超えるという結果が明らかになりました。 10代から30代では、誤用している人の割合は5割を超えており、10代ではその割合が最も高く、60.8%にものぼります。 40代以降の誤用している人の割合は、5割は超えていないものの、4割以上の人が誤用しているのです。 広い年代でこれほど誤用している人が多いのは、どうしてなのでしょうか? 「信頼が置けない」や「信用が置けない」といった言い回しにつられて、「気が置けない」の正しい意味が分からなくなっていることも原因の一つと考えられますが、「気が置けない」という言い回しの難しさが大きな原因となっているのではないでしょうか。 次項で、「気が置けない」の言い回しの仕組みを読み解いていきましょう。 「気が置けない」の仕組み 「気が置けない」は、「気が置ける」という言葉の否定語です。 まずは、「気が置ける」という言葉の仕組みを理解してみましょう。 「置く」という言葉には、「相手に対して心を配る」「気を使う」といった意味があります。 そして「置ける」は、「置くことができる」という可能のニュアンスではなく、「(特に~しようとしなくても)~してしまう」という自発のニュアンスをもっています。 つまり、「気が置ける」とは、意図的に気を使おうとしなくても気を使ってしまう、ということ。 「気が置けない」はその否定だから、意図的に気を使おうとしなくても気を使ってしまうというということがない、つまりは、気を使う必要がない、となるのです。 文法的な読み解き方で少し難しく感じてしまったかもしれませんが、順序立てて考えてみれば、納得いく理解ができますよね。 はじめから「気が置けない」の意味を考えてしまいがちですが、まずは「気が置ける」の意味から考えることが理解への早道でしょう! そして、「気が置けない」の類語には、「気の張らない」や「気兼ねない」、「気心の知れた」などがあります。 「気が置けない」の類語を知っておくことも、「気が置けない」の正しい意味を覚える助けになるかもしれません。 ぜひこの機会に「気が置けない」の意味を理解して、正しく使っていってくださいね。
(結論)
「気が置けない」は「相手に気配りや遠慮をしなくてよいこと」という意味。
「相手に気配りや遠慮をしなくてはならないこと」という意味ではない。
「気が置けない」友人には遠慮が必要? 不必要?
「この人は気が置けない友人です」といったフレーズを、一度は耳にしたことがあると思います。
「気が置けない」友人というと、遠慮する必要がある人なのか遠慮する必要がない人なのか、どちらなのか分からなくなることって、ありませんか?
「気が置けない」は、気配りや遠慮する必要がないほど親しい間柄を表すときに使われる言葉なのです。
真逆の意味で使っていた!という人もいるのではないでしょうか。
この機会に、正しい意味を確認してみましょう。
goo辞書より引用
「気が置けない」を真逆の意味で誤用している人、多数!
「気が置けない」は、「相手に気配りや遠慮をしなくてよいこと」という意味ですが、全く逆の意味で誤用してしまっている人が多くいるようです。
文化庁が平成18年度に16歳以上を対象に行った「国語に関する世論調査」で、「気が置けない」の意味に関する調査が行われました。
なんと、60歳以上の年代以外の全ての年代で、「気が置けない」という言葉を誤用している人の割合が、正しく理解している人の割合を超えるという結果が明らかになりました。
10代から30代では、誤用している人の割合は5割を超えており、10代ではその割合が最も高く、60.8%にものぼります。
40代以降の誤用している人の割合は、5割は超えていないものの、4割以上の人が誤用しているのです。
広い年代でこれほど誤用している人が多いのは、どうしてなのでしょうか?
「信頼が置けない」や「信用が置けない」といった言い回しにつられて、「気が置けない」の正しい意味が分からなくなっていることも原因の一つと考えられますが、「気が置けない」という言い回しの難しさが大きな原因となっているのではないでしょうか。
次項で、「気が置けない」の言い回しの仕組みを読み解いていきましょう。
「気が置けない」の仕組み
「気が置けない」は、「気が置ける」という言葉の否定語です。
まずは、「気が置ける」という言葉の仕組みを理解してみましょう。
「置く」という言葉には、「相手に対して心を配る」「気を使う」といった意味があります。
そして「置ける」は、「置くことができる」という可能のニュアンスではなく、「(特に~しようとしなくても)~してしまう」という自発のニュアンスをもっています。
つまり、「気が置ける」とは、意図的に気を使おうとしなくても気を使ってしまう、ということ。
「気が置けない」はその否定だから、意図的に気を使おうとしなくても気を使ってしまうというということがない、つまりは、気を使う必要がない、となるのです。
文法的な読み解き方で少し難しく感じてしまったかもしれませんが、順序立てて考えてみれば、納得いく理解ができますよね。
はじめから「気が置けない」の意味を考えてしまいがちですが、まずは「気が置ける」の意味から考えることが理解への早道でしょう!
そして、「気が置けない」の類語には、「気の張らない」や「気兼ねない」、「気心の知れた」などがあります。
「気が置けない」の類語を知っておくことも、「気が置けない」の正しい意味を覚える助けになるかもしれません。
ぜひこの機会に「気が置けない」の意味を理解して、正しく使っていってくださいね。