「小春日和」の正しい意味は?

大きさの問題ではない

「小春日和」の正しい意味は? オマケ漫画あります

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(結論)

「小春日和」は、「初冬の、春のように暖かい気候」のこと。

春の暖かい気候を示す言葉ではない。

「小春日和」は「初冬」に使う言葉

「小春日和」という字面からして、いかもに春の日に使われるような言葉だと勘違いしてしまいそうになりますが、実は「小春日和」は、初冬の暖かい日に使う言葉なんです。

ここで、「小春日和」の正しい意味を辞書で再確認してみましょう。

こはるびより【小春日和】

冬の初めの時期の、春のように暖かい気候のこと。また、陰暦十月ごろの暖かい天候のこと。

学研 四字熟語辞典

goo辞書より引用

「小春」は冬の季語!

文化庁が平成26年度に16歳以上を対象に行った「国語に関する世論調査」では、10代、20代で、「春先頃の、穏やかで暖かな天気」という誤った意味で認識していた人が半数を超えていました。

30代以降についても、誤用している人の割合が半数を超えることはありませんでしたが、それでも30%後半から40%後半の割合で誤認している人がいるという結果になりました。

「小春日和」を日常的に口に出して使う人は少ないでしょうから、文面で見た際に「春」というキーワードからつい、春先のことかな、と勘違いしてしまうのでしょうか。

ですが、「小春日和」を「小春」と「日和」に分けて意味を確認すれば、きっと正しい意味を覚えることができますよ!

早速確認しましょう。

こ‐はる【小春】

初冬の、穏やかで暖かい春に似た日和が続くころ。また、陰暦10月の異称。

《季 冬》「ふりわけて片荷は酒の―かな/竜之介」

デジタル大辞泉(小学館)

goo辞書より引用

ひ‐より【日‐和】

1 空模様。天気。「日和をうかがう」

2 晴れたよい天気。晴天。また、なにかをするのに、ちょうどよい天気。「待てば海路の日和あり」「小春日和」「行楽日和」

3 物事の成り行き。雲行き。形勢。「日和を見る」

4 「日和下駄」の略。

デジタル大辞泉(小学館)

goo辞書より引用

このとおり、「小春」は陰暦10月の異称として用いられる言葉で、陰暦10月は今でいう10月下旬から12月上旬です。

そして「小春日和」の「日和」は、例にも挙げられている通り2番目の「晴れた良い天気」の意味で用いられています。

「小春」は冬の季語として俳句にも取り入られており、冬の季語には他に「春隣」や「春近し」などがあります。

昔の日本人は、冬の最中に春らしさを感じることを楽しみとしていたのでしょうか。

「小春」も同じです。

これで「小春日和」が初冬に使われるというイメージを持つことができましたか?

「○○日和」

「小春日和」という言葉あるなら、小冬日和や小秋日和、小夏日和なんかがあるのでは?と思いませんでしたか?

結論を先にいいますと、小冬日和、小秋日和、小夏日和という言葉は存在しないないようです。

ですが、造語として用いられている例は少なからずあるようです。

ちなみに、「冬日和」や「秋日和」という言葉は存在します。

こちらは文字通り冬、または秋の穏やかに晴れた日のことを指しています。

こんがらがってしまいそうですが、まずは「小春日和」を正しく使えるようになりましょう!

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